現代社会の変化に伴い、お寺の在り方も新しいかたちが求められる時代になりました。
お寺は(仏教伝来後の)飛鳥時代から、人々の生活に深く根ざしてきましたが、近年は少子高齢化や宗教観の変化により、従来の寺院経営や活動の形が見直しを迫られるようになっています。
お寺が人々に寄り添い続けるためには、今の時代に合ったお寺のあり方を模索する必要があります。
この記事では、現代のお寺のあり方とはどうあるべきか、さまざまな視点から解説していきます。
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歴史から見るお寺のあり方とは?
お寺は、時代ごとに社会のニーズに応じて役割を変えながら、人々の暮らしに寄り添ってきた存在です。
仏教は6世紀半ばに日本へ伝来し、飛鳥時代には国家の保護を受けながら、仏教を広めるための拠点としてお寺が建てられました。
中世には、一部寺院で宗教活動に加え、教育・救済(施薬・救護等)など地域機能も担うようになります。
また、江戸時代には寺請制度(檀家制度を基盤)が整い、宗門人別改帳などの登録を通じて、人別把握に関わる存在となりました。
つまり、お寺は昔から一貫して変わらないのではなく、その時代ごとの社会情勢や人々の価値観に応じて、柔軟に姿を変えてきたと言えます。
お寺離れが進んでいると言われる現代においても、お寺が再び人々に必要とされる存在であり続けるためには、この歴史に学び、変化を恐れず新たな役割を模索することが求められていると言えるでしょう。
お寺の社会的な役割
歴史をみても、お寺は単なる宗教施設にとどまらず、さまざまな社会的役割を担ってきました。
お寺は、葬儀や法要を通じてご先祖様を供養し、遺族や参拝者の心を安らげるだけでなく、仏教の教えや祈りを通じて悲しみや不安、迷いを抱える人々の心を癒す役割を果たしています。
また、仏像や書物など、数多くの文化財を守り伝える役割もあります。
加えて、現代においてもお寺は以前と変わらず祈りの場であると同時に、地域住民の交流の場や、学びの場としての役割も期待されています。
このように、お寺には様々な役割があり、社会に欠かせない存在であるといえます。
お寺と地域との関係
お寺と地域社会は、古くから檀家制度を通じて深い結びつきを築いてきました。
地域の人々は檀家として寺院を支え、寺院はその恩に応える形で、供養や祈願、教育、福祉といったさまざまな形で地域に貢献してきました。
また、お寺は情報共有の場でもあり、災害時や困難な状況下では地域の支援拠点としての役割も担ってきました。
さらに、お寺は祭りや年中行事を通じて人々の絆を育み、世代を超えた交流を促進する場としても重要な存在でした。
しかし、現代では地域社会の構造が大きく変わりつつあり、檀家制度も維持困難になっているため、お寺と地域との関係も新たな再構築が求められています。
現代の人がお寺との関係を見直す背景とは

近年は若い世代を中心にお寺離れが進んでいます。
高野山大学密教文化研究所のデータによると、ここ20年間における檀家数の増減数について、約66%の寺院が「減少した」と回答しています。
また、お墓や葬儀の在り方も多様化しており「形式にとらわれず自分らしい終活をしたい」と考える人も増えています。
このように、以前と考え方が変化している背景には、どのような理由があるのでしょうか。
ここでは、現代の人がお寺との関係を見直している背景について、詳しく解説します。
少子高齢化
日本では少子高齢化が進んでおり、特に若い世代の数が大幅に減っています。
このような状況により檀家が減少しつつあり、今までのような檀家とお寺との安定した関係が崩れつつあります。
まず、少子高齢化が進んだことで、以前のように親族皆で法要や行事に参加する機会も減り、その結果仏教の教えに触れる機会も少なくなっています。
加えて、若い世代が都市部に流出し、実家のお墓があるお寺との物理的な距離が広がった結果、お寺との継続的な関係を維持することが難しく、墓じまいをして離檀するという現象も起きています。
このように、さまざまな理由からお寺との距離感を見直したり、より柔軟な繋がりを模索する人々が増えています。
宗教観の変化
現代人の宗教観は以前とは大きく変わりつつあり、「信仰する宗教がない」という人が大幅に増えています。
NHK放送文化研究所が参加しているISSP(International Social Survey Programme)が行った調査によると、「信仰している宗教がない」と答えた人は62%に達しており、特に10代~30代の宗教離れが進んでいるのが現状です。
また、昨今は死後の世界を意識するのではなく「今をどう生きるか」に重きを置く価値観が広がっています。
このように、人々の価値観が変化していることから、お寺としても現代の多様なニーズに応える柔軟な姿勢が求められていると言えます。
お墓に対する考え方の変化
日本では、お墓は家族や血縁の絆を象徴するものであり、「一族が代々のお墓を守って継承していくもの」という考えが一般的でした。
しかし近年ではお墓の後継者がいなかったり、子供が遠方に住んでいるといった理由で、「先祖代々のお墓を守り続ける」ということが難しくなってきました。
また、お墓の購入や維持にかかる金銭的な負担を子供や孫に残したくないと考える人も増加しています。
このような理由から、先祖代々引き継ぐお墓を持たず、永代供養墓や樹木葬など、お墓の管理や供養をお寺に任せられるお墓を選ぶ人が増えています。
お寺もこのような変化に対応し、永代供養墓や樹木葬を導入するケースも増加しています。
お寺が抱える3つの課題
お寺のあり方を考える際は、お寺を取り巻く環境をまず理解しておくことが大切です。
現代のお寺はさまざまな課題を抱えており、伝統的な寺院経営のスタイルではお寺を維持することが難しくなりつつあります。
ここでは、お寺が抱える3つの課題について、詳しく解説します。
①檀家やお布施収入などの減少
日本では人口が年々減少しており、それに伴って檀家の数も減ってきています。
檀家の減少は、お寺の主な収入源である護持会費(いわゆる「檀家料」)やお布施の減少につながり、寺院経営の不安定化を招いています。
お寺の経営を安定化させ、次世代までお寺を存続させるためには、新たな収益源を確保する必要があります。
近年はこのような問題意識を持つお寺が増えており、宿坊経営や永代供養墓の導入、文化イベントの開催やオンライン法要など、多様なサービスの提供に取り組むお寺も増えてきています。
②僧侶の高齢化と後継者不足
多くのお寺が直面している問題として、僧侶の高齢化と後継者不足があります。
従来は世襲制でお寺が引き継がれることが多かったものの、近年は後継ぎがいないお寺も珍しくありません。
かつて「坊主丸儲け」と揶揄される時代もありましたが、現在では経営が苦しいというお寺も増えており、後継者がなかなか見つからないという現実もあります。
このような状態が続くと、何代も引き継がれてきたお寺が失われてしまうリスクも高まります。
収益が増えてお寺経営が安定すれば、お寺を継ぎたい人も増え、お寺が存続できる可能性も高くなります。
寺院を後世まで残すために、寺院経営を安定化させる方策が求められています。
地域社会との連携の希薄化
かつてのお寺は地域社会の中心としての役割を担ってきましたが、近年はお寺と人との関わりが薄れてきています。
お寺との関係が薄れると、檀家の減少が進むだけでなく、新たな関係人口の形成も難しくなり、さらなる縮小につながるおそれがあります。
お寺を身近な存在と感じてもらうためには、イベントやお祭りなどを開催し、お寺の魅力や存在意義を伝えていくことが大切です。
新しいお寺のあり方とは?人々がお寺に求めていること

現代の人々に寄り添った新しいお寺のあり方とは、どのようなものなのでしょうか。ここでは、人々がお寺に求めていることを5つ紹介します。
①心の拠り所としての安心感
現代の人々は仕事や人間関係、将来への不安など、さまざまなストレスを感じていますが、そのような中で注目されているのが「心に安らぎをもたらす場所」の存在です。
お寺は長い間、人々が感じる不安や悩み・悲しみを和らげるため、祈りや法要、説法などを通じて昔から精神的な支えを提供してきました。
現代のストレス社会でも、お寺は宗旨・宗派に関わらず訪問でき、静かな空間で心を落ち着けられるということで、お寺を精神的な拠り所として見直す動きも見られます。
②自分の考えに合ったお墓や供養
近年では、宗教やお墓に対する考え方も多様化しており、「自分らしい最期を迎えたい」「自分の考えに合ったお墓で眠りたい」と考える人が増えています。
このような変化に伴い、今までのような画一的なお墓ではなく、永代供養墓や樹木葬などの自分自身の価値観に合ったお墓を選びたいというニーズも高まっています。
また、少子高齢化でお墓の継承者がいなかったり、お墓のことで子供に迷惑をかけたくないと悩む人も増えています。
永代供養墓や樹木葬など、お墓の管理や供養を寺院に任せられるお墓であれば、このような悩みを抱える人も安心して眠ることができます。
現代のお寺は、このようなお墓の悩みに応えるため、さまざまなお墓を提供することが求められています。
③イベントによって人が集まるお寺
近年は核家族化が進み、近隣との交流が減少していますが、お寺が行う法要や年中行事、地域のお祭りなどのイベントは、住民同士が集まって交流できる場として再評価されています。
お寺は単なる宗教施設としてだけでなく、地域のコミュニティを支えて繋げる役割も期待されており、地域のイベントスペース、子育てサロン、シニア向け講座など、世代を超えた交流の拠点となることが求められます。
また、近年は写経体験、座禅会、音楽イベント、終活セミナーなど、檀家以外の方も参加できるイベントを開催するお寺も増え、好評を得ています。
多くの人が気軽に参加できるイベントは、お寺へのハードルを下げると同時に、さまざまな世代の人が交流するきっかけとなります。
④オンライン法要など供養のデジタル化
コロナ禍をきっかけに、オンライン法要やWebでの供養サービスが普及しました。
仕事で忙しい人や、高齢で長距離の移動が難しい人なども気軽に参加できることから、これからの時代に必要な供養スタイルとなりつつあります。
また、供養や法話のライブ配信、終活相談のオンライン対応など、デジタル技術を活用した取り組みも増えています。
個人それぞれのライフスタイルに合わせた法要や供養を提供することにより、お寺と人との距離が縮まり、新たなコミュニケーションの形が生まれています。
⑤僧侶との対話
お寺の魅力の一つは、僧侶の方と直接対話できることです。
日常生活で抱える悩みや不安を受け止め、安心感を与えてくれる存在として、あらためて僧侶の方との対話が注目されています。
形式的な法話だけでなく、個別相談や心のケアに力を入れる僧侶も増えており、カウンセリング的なサービスを提供するお寺も増えています。
誰もが安心して悩みを話せる場は、多くはありません。お寺で僧侶の方との対話ができることは、多くの人にとって魅力があると言えます。
現代人の悩みを解決できる永代供養墓とは

近年は、お墓の管理や供養を永代にわたってお寺に任せられる「永代供養墓」や「樹木葬」といった、新しいタイプのお墓のニーズが高まっています。
少子高齢化が進む日本においては、「お墓の継承者がいない」と悩む人が増えています。また、日本では生涯未婚率も上昇しており、「一般的なお墓で眠れない場合、どうすればよいのか」と悩む人も増えています。
永代供養であれば、お寺が責任を持って供養を続けてくれるため、お墓の継承者がいない人が安心して眠れるお墓となっています。
また、一般的な墓石を建立するお墓とは違い、費用も比較的安く、生前契約ができる点も人気の理由です。
永代供養墓や樹木葬は、現代人の「負担をかけたくない」「自分らしく眠りたい」という思いに応える、新しい供養のかたちと言えます。
お寺がエータイの永代供養を導入するメリットと流れ
エータイの永代供養墓や樹木葬を導入する際は、初期投資が一切不要です。
また、お墓の導入から広告宣伝などのマーケティングや販売、現地見学希望者の案内や説明、お墓の管理まですべてエータイに一任できるため、お寺経営者に負担を掛けることはありません。
初期費用がかからず、お寺経営者の手間も取らせないことから、お寺はリスクを負うことなく新しい試みに取り組めます。
エータイの永代供養墓や樹木葬をお寺経営に導入する手順は、以下のとおりです。
- 顔合わせ
- ヒアリング
- プラン提出
- 打合せ
- 契約・捺印
- 申請
- 発注・工事
- 販売
まずは顔合わせでお寺経営者の方のお話を伺い、お寺が抱える問題点や将来のお寺のあり方についてじっくりお話を伺います。
同時に、エータイの永代供養墓や樹木葬の導入方法についても説明します。
永代供養墓や樹木葬を導入すると決まったら、導入したい永代供養墓の種類や、導入したい場所などをヒアリングして、希望に合ったプランを作成します。
設置したい場所に樹木や石があっても、撤去費は原則不要でエータイ側が取り除くので安心です。
次に、エータイが提出したプランをもとに何度も打合せを行い、合意のもとで契約書を取り交わします。
契約後は、永代供養墓や樹木葬導入のための各種申請や発注・工事から販売まで、エータイがすべて一任して行うため、お寺経営者の方の手間や時間が取られることはありません。
永代供養墓を建立して販売した後も、管理運営に関する作業はすべてスタッフが行います。
このように、エータイの永代供養墓や樹木葬は、初期費用が不要で、販売から管理まですべて一任できることが大きな強みとなっています。
まとめ
近年はライフスタイルの変化や少子高齢化により、人々の考え方も変化してきているため、お寺のあり方もそれに合わせて柔軟に変化する必要があります。
近年はお墓に対する悩みを抱える人も多く、お寺として、人々に安心して眠れるお墓を提供することも重要な取り組みといえます。
お寺は、人々のニーズに柔軟に対応することで、さまざまな悩みを抱える人々に寄り添える存在であり続けるでしょう。
エータイの永代供養墓や樹木葬であれば、導入から販売・管理まですべて一任できるため、寺院経営者に負担がかからないというメリットがあります。
また、初期費用が不要なため、金銭的なリスクを抱えることなく、新しい取り組みを始めることが可能です。
エータイの永代供養墓や樹木葬についてくわしく知りたいという人は、ぜひ資料を取り寄せてみてください。
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